本尊抄
◎観心本尊抄〔如来減後五五百歳始観心本尊抄〕(七〇二頁)
一帖一七紙(表裏両面に御記載)
第一〜一二紙縦三三・○p横五四・二p
第一三〜一七紙縦三〇・三p横四五・五p
文永十年四月、従来とかく天台法華宗の亜流の如き観があった日蓮聖人の宗教は、本書の出現に依って一大変革を遂げた。すなわち、一念三千の観法を法華経実修の正行とする天台教学を超脱し、具体的実在たる本門の本尊を正境に仰ぎ、釈尊の因行果徳を収納したる本門の題目を信唱する、本化上行所伝の妙法蓮華経宗を開創し、以て一閻浮提を救済する旨を発表された事がそれであって、本書はその一大宣言の理論的宗教的根拠の体系を解明された著作であり、宗門最高の根本聖典と尊称され、「法開顕の書」と呼称される所以もここにあるのである。